Candybase株式会社さんは、2012年に自宅ガレージでネイルサロンを開始し、その後2021年に法人成りして、現在は宮城県を中心に3県にわたり5店舗を展開しています。スタッフは全員女性で子育て世代の母親も多く、仕事とプライベートの両立をはじめ、女性が活躍する企業として独自の取り組みをしています。
当拠点では、成長のための事業計画と資金繰り管理、およびコロナ後の成長を支える金融支援を数年にわたって伴走支援させて頂きました(当拠点の「ヘンカクコース」の事例です)。


支援のポイント
支援内容
社長の金澤さんは、個人事業から法人成りを経て県内に3店舗を構えるまでになっていました。そこへ、岩手県北上市に4店舗目オープンを着手。しかし、コロナ禍での売上不振も相まって資金繰りが厳しい状況となって、金融機関の紹介で当拠点の相談へ来訪しました。
ヒアリングで現状把握したところ、コロナ禍の影響を抜きにしても慢性的な資金繰りに窮していることが判明しました。社長の成長意欲やリーダーシップ力が高く、伸びしろが大きい一方、成長に伴う管理体制が少し追いついておらず、資金繰り表や損益計画を共有し実行する組織体制を改善する必要がある事が分かりました。
コーディネーターは根本改善がないままの事業拡大はリスクが高いことを伝え、事業基盤を固めるための収益目標の策定、経営陣と各店舗が予算管理を行う仕組み作りを行うことを提案しました。一方で社長によるネイリスト育成のノウハウは高く、また女性の多様な働き方を叶える取り組みは競争力があると判断。強みを活かした成長戦略を共に策定することも課題と判断しました。
まずはキャッシュフロー推移を把握できる損益計画書で予算管理することを提案。各店舗の予算管理徹底を図るべく店長への権限委譲を進めました。
また当社の成長戦略を共に策定。当社スタッフの成長で2028年までに10店舗を目指す計画とし、全従業員を一堂に会したワークショップでコーディネーターがファシリテーションを務め、従業員との経営目標の目線合わせを実施しました。
これらの結果、支援開始から2期後には相談後初の黒字化を達成。コーディネーターは更なる成長のため、日本政策金融公庫やメイン行との連携を図りながら、新型コロナ対策資本性劣後ローンの活用を提案しました。資本性劣後ローンは何度も計画策定と金融機関との打ち合わせを行い、成長計画の目線合わせを行いました。その結果令和6年3月に資本性劣後ローンが認定。メイン行からの更なる追加融資も得て、成長に弾みががつき令和6年5月には福島県福島市に5店舗目をオープン。今後も当社の更なる成長が期待されています。



事業者さまの声

急速に事業拡大をする中で、想定外の売上減少と出店とが重なって大変な状況でしたが、資金繰り表で何をすべきかが明確になり対処できました。
成長計画を従業員と共有できモチベーションアップしたほか、資本性劣後ローンによって更に成長できる体制になれました。
事業者情報
| 事業者名 | Candybase株式会社 |
| 住所 | 〒981-3363 宮城県富谷市杜乃橋2丁目2-4 |
| WEBサイト | https://candy-base.com/ |
●主な支援コーディネーター

佐藤 創 (中小企業診断士、高度情報処理技術者、ブランドマネージャ―)
中小企業診断士。資金繰りおよび損益管理体制構築を担当。
更なる成長のため、公庫の資本性劣後ローンを活用し出店のための追加融資獲得など財務戦略全般を担当。
社内研修の参画など人材育成面も担当。








