石巻市の花屋さんフローリストクラウンの高橋社長は、石巻市の沖合に浮かぶコバルトブルーの海を持ち「東北のハワイ」とも言われる網地島にて、昔から食文化として浸透していたさつまいもの栽培が途絶えていっている現状を打破しようと、耕作放棄地を借りてさつまいもの復活プロジェクトを立ち上げました。
当拠点では、このプロジェクトの立上げからサポートさせて頂き、WebやSNSによる情報発信、販路開拓、販促物の作成支援、プレスリリースと、ブランディングの面的なご支援をさせて頂きました。


支援のポイント
支援内容
高橋社長は、本業の花屋さんで以前から網地島へお花の販売を行ってきました。時代の変化とともに、地元で栽培されていたさつまいも畑の耕作放棄地が増えていくことにさみしさを感じていました。そこで耕作放棄地を借りてさつまいもを復活させ、焼きいもや干し芋として販売しようと決意。当拠点には当初そのための補助金活用でご相談にお越しになりました。
結局補助金申請をずっと検討していましたが、最終的には社長の、
「補助金を使うということは商業的に短期間である程度の利益を出すことが求められる。もちろんそれも大事だが、やはり島の人との関係や島を元気づけることを最優先したい」
という思いから補助金申請をしないことにしました。
コーディネーターは、その思いを大切にするため、地元網地島の方だけでなく、石巻の方にも応援されるプロジェクトにしていき、メディア等へのPRをすることを提案しました。
プロジェクト名を「網地島のさつまいもを救えプロジェクト」、通称「あじプロ」と命名し、インスタ開設、LP開設からサポートを開始。島の開墾の状況や、「東北のハワイ」とも言われる景勝地の写真なども公開しながら、すこしずつ賛同者に周知をしてきました。
さらに、さつまいもの商標取得を提案しました。さつまいもは茨城県のさつまいも生産者からノウハウや種芋である「紅はるか」を頂いていましたが、やはり網地島を代表する地域名産品であることを表示したいと考えたからです。各地のさつまいものブランド名(=商標)を一緒に検討し、網地島を想起できるさつまいもとして「網地はるか」を提案。商標取得は連携する知財総合支援窓口(INPIT)と連携し、取得に至りました。
こうした地道な準備のうえ、令和7年11~12月の販売開始は、出来る範囲でこのプロジェクトや網地はるかのPRを行うことをスケジュールしました。当拠点の酒井コーディネーターも支援に参画し、コンセプトワークからタグライン、キャッチコピー、グラフィックなどを継続して検討。
単なるさつまいも販売ではなく、さつまいもを通じて網地島を皆様に知って頂く取り組みとして、この島から今初めて外の世界へそっと送り出す、というストーリーを設定。
「島から送り出す芋 網地はるか🄬」として、背景が伝わるコピー、ステートメント、グラフィックを決定。方向性を定めた支援メモを事業者とともに整理し、その内容でポスター制作を事業者がデザイナーに外注し作成をしました。
12月の網地島の郵便局からのふるさと小包販売にあわせプレスリリースも行い、多くのメディアに番組で取り上げて頂きました。これによって、2年に渡る「あじプロ」はしっかりと皆様に対してリリースすることができました。その結果、令和7年12月末頃には注文が殺到し予約販売を締め切るまでに人気となりました。
網地島の小さな取り組みが、いますこしだけ、島を出ます。



事業者さまの声

網地島を元気にするための取り組みとして始まったこのプロジェクトですが、商標の取得やポスター、メディア掲載と、私たちの取り組みの周知が確実に広がっていることを実感できました。
今後は収穫量をもっと拡大し、多くの人へお届けできるようにしていきます。また、網地はるかを通じて、体験農業などに取り組み、網地島の新たな観光スポットとして、観光事業への展開も考えています。網地島を好きになってもらえる人が増えるような四季折々のイベントも開催していきたいと考えています。
事業者情報
| 事業者名 | 有限会社フローリスト・クラウン(網地はるか事業は、FCファームあじしま(個人事業)) |
| 住所 | 〒986-0871 宮城県石巻市清水町1丁目12-6 |
| インスタグラム | https://www.instagram.com/ajishimaimopro/ |
●主な支援コーディネーター

佐藤 創 (中小企業診断士、高度情報処理技術者、ブランドマネージャ―)
中小企業診断士。取組全体のプロジェクト化、およびブランディング全般、販促企画、キャッチコピー、プレスリリース支援を実施。

酒井 裕希 (クリエイティブ・ディレクター、MBA)
伝えたい想いを、ビジネスの現場で伝わる形に“翻訳”。言葉とデザインの視点から、わかりやすく伝わるクリエイティブディレクションで支援。
今回は、事業コンセプト、キービジュアルとタグライン、キャッチコピーの検討を支援。








