こんにちは。生産性向上支援センターの沼澤です。 今回は飲食店経営において、避けては通れない「生産性の向上」「スタッフのスキルアップ」といった二大課題について書きました。
繁盛店はただ美味しい料理を提供するだけではなく、実はメニューの売り方や提供方法に少し工夫を凝らすだけで、人材育成や人件費削減といった大きな効果を生み出しているのです。
① 特定フェアの集中注文で調理人スキルアップ!
まず1つ目の作戦は、「フェアを活用してスタッフの技術力を高める」という驚きの方法です。その代表例が、某中華チェーンが実践している「全品ローテーション値引き販促」です。

これは、グランドメニューの商品を月替わりで100円引きにするというフェアです。一見すると単なるお得なキャンペーンに見えますが、ここには大きな「裏テーマ」が隠されています。特定のメニューを値引きすることで、そのメニューに集中します。すると、現場の調理スタッフは必然的にその料理を何度も何度も作ることになり、調理回数が格段に増えるのです。
これを毎月ローテーションでスケジュール化することで、半強制的に調理スタッフ全体のスキルが底上げされる仕組みになっています。「安く提供して集客する」だけでなく、「注文を集中させて人材教育の場にしてしまう」という非常に合理的で賢い仕組みと言えるでしょう。勿論、メニューを絞り店側からコントロールすることで、在庫の適正化に繋がっているのは言うまでもありません。
② お客様自身による調理や運搬で生産性アップ!
2つ目の作戦は、「お客様自身に調理やドリンクの運搬を行ってもらうことで生産性をアップする」という方法です。

たとえば、某串カツチェーンのポテトサラダやおにぎりは、具材を提供してお客様自身に混ぜたり握ったりしてもらう「セルフメイクメニュー」を取り入れています。そのほかの例だと、某ラーメンチェーンの鉄板玉子チャーハンも同様に、キッチンで炒めるのではなく、熱々の鉄板でお客様自身が仕上げるスタイルです。
これらは、お客様にとっては「自分で作る楽しさ」というエンターティメントになりますが、お店側にとっては厨房作業をテーブルでお客様にやってもらうことで、キッチンでの作業工程が減るという大きなメリットがあります。商品原価(F)は変わりませんが、人件費などのレイバーコスト(L)は確実に下がるのです。
さらに、某水産系居酒屋チェーンでは網焼きをお通しとして出し、お客様自身に焼いてもらうことで、厨房をスリム化し少ないスタッフでもお店が回る仕組みを作り、労働生産性を上げています。また、「0秒レモンサワー」では、卓上のサーバーからお客様自身がサワーを注ぐシステムにより、注文取りやドリンクを往復して運ぶための人件費を劇的にカットしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。繁盛店は単なる思いつきでメニューや集客企画を作っているのではなく、「調理スキルの向上」や「人件費の削減」という明確な「裏テーマ」を持って戦略を練っています。お客様に「お得感」や「作る楽しさ」といった付加価値を提供しながら、お店の抱える課題を同時に解決していく。この見事な一石二鳥のメニュー戦略、ぜひ皆さんの飲食店経営でもヒントにして、検討してみてください!
次回も引き続き「飲食店生産性向上の作戦パート2」の予定です、お楽しみに!









