クチコミは「何件」より「何について」書かれているか
こんにちは。宮城県よろず支援拠点のコーディネーター・鈴木貴之です。
「Googleの口コミを増やしたい」
Googleビジネスプロフィールの支援では、このご相談がとても多くあります。
口コミが集まっているのは、それだけお客様と良い関係を築けている証拠です。
でも、何が何でも増やさないといけないのかというと、そうではありません。
特に2026年、AIの時代においては…。
ただ件数を追う前に、一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
そのGoogleのクチコミは、何について書かれていますか?
今の時代、クチコミは「評判」であり「ポジショニング」でもある
たとえば、あるリフォーム店(架空の例です)が、「家族の暮らしに合わせた間取り提案が得意な店」として知られたいと考えているとします。
ところが、集まった100件のクチコミが、ほとんどこんな内容だったらどうでしょう。
- 「きれいに仕上げてもらいました」
- 「丁寧に対応してもらいました」
- 「ありがとうございました」
星の数も高く、お客様も満足しています。
とても良いクチコミです。
でも、このクチコミだけを読んだ人は、このお店をどう理解するでしょうか。
おそらく「仕上がりのきれいなリフォーム店」であって、「暮らしに合わせた提案が得意な店」ではありません。
Googleのクチコミは単なる評判ではありません。
実は、第三者によって作られるインターネット上のポジショニングでもあるのです。
満足した瞬間が、最適なタイミングとは限らない
工事が終わって引き渡した直後は、お客様の満足度が最も高く、口コミをお願いしやすい瞬間です。
ただ、その時点でお客様が書けるのは、「きれいになりました」「対応が丁寧でした」まで。
まだ暮らし始めていないので、実感はまだ出ていないからです。
- 住んでみて、家事が楽になったのか
- 家族の過ごし方が変わったのか
- 「ここにお願いしてよかった」と思えたのか
これは、引き渡しの直後には分かりません。
だから口コミにも書けません。
「良いものを作った」と「成果(実感)が出た」は違う
同じ「良い口コミ」でも、証明している内容は違います。
- 仕上がりへの評価(「きれいにできました」)
- 暮らしの変化(「家事の動線が楽になりました」)
- その後の行動や成果(「友人にも勧めました」)
自分たちが伝えたい価値と、口コミで証明されている価値が一致しているか。
ここを見る必要があります。
「だったら、あえて今はお願いしない」という選択肢もある
満足してくれたお客様に、すぐ口コミをお願いする。
それが悪いわけではありません。
クチコミの数を考えたとすると、それが数を集める最適なタイミングです。
引き渡し時点で価値が完結するサービスもあります。
ただ、伝えたいことが「成果」であるなら、こんな順番もあります。
- 引き渡し直後:口コミではなく、満足度だけを確認する
- しばらくたってから:「その後、何か変わったことはありましたか?」と聞く
- 変化を聞けたとき:その体験を、Googleにも書いていただけないかお願いする
すると口コミの中身が、「作ってもらいました」から「お願いした結果、こう変わりました」に変わります。
※なお、Googleの口コミでは、特典と引き換えにお願いすることや、満足した人だけを選んでお願いすることは、ポリシーで認められていません。依頼する場合は、対象を選ばず、全員に同じようにお声がけしてください(詳細はGoogleの最新のポリシーをご確認ください)。
AIや検索にも影響する可能性
最近は、AIに「仙台でリフォームの相談ができる会社は?」と聞く人も増えてきました。
AIは、公式サイトだけでなく、Web上にある第三者の言葉も判断材料にすると言われています。
自社は「暮らしに合わせた提案」を打ち出していても、第三者の口コミがすべて「仕上がりがきれい」であれば、Web上の印象は「仕上がりのきれいな店」になるかもしれません。
だからこそ、口コミを増やすだけでなく、【何についての言葉を、自社はWeb上に蓄積していきたいのか】を考えておく価値があります。
100件より、「何の100件か」
例えば、Googleの口コミを「100件にする」ことがゴールなら、100件に届いた時点で達成です。
でも、あなたが本当に欲しいのは件数でしょうか。
それとも、「○○のことなら、あのお店」と地域の方に思い浮かべてもらうことでしょうか。
後者が目的なら、件数を決める前に、【何について口コミされたいのかを決める】ことが先です。
場合によっては、方向性の違う100件より、自分たちが届けたい価値と、その結果を具体的に語ってくれる20件のほうが強いこともあります。
口コミをお願いする前に、一度だけ、この質問をしてみてください。
この口コミと同じ内容の口コミが100件集まったとき、私のお店は何のお店に見えるだろう?
その答えが、これから目指したい姿と違うなら。
今必要なのは、
口コミをもらわない勇気
なのかもしれません。
口コミの活用やGoogleビジネスプロフィールの運用についてお困りの際は、宮城県よろず支援拠点にご相談ください。
様々な経営相談を無料で何度でも行っていただけます。
詳しくは宮城県よろず支援拠点ホームページより:https://yorozu-miyagi.go.jp/
個別相談はこちらから:https://yorozu-miyagi.go.jp/kobetsu_soudan/









