コーディネーターブログ

刺さる一言は、コピーの前に決まっている

こんにちは。
宮城県よろず支援拠点コーディネーターの酒井裕希です。

チラシやSNS、ホームページの文章を考えるとき、
「何を書けばいいかわからない」
「言葉がまとまらない」
「AIに案を出してもらっても、結局どれを選べばいいかわからない」
そんなふうに迷うことはありませんか。

先日開催したオンラインセミナー「刺さる一言は、コピーの前に決まっている」では、コピーやデザインを考える一歩手前で、まず何を整理すべきかをお話ししました。


コピーは、言葉のセンスだけでは決まらない

あれも、これも、全部盛り込んで、いい感じにとか、無理です。 

伝えたいことが多いほど、言葉はぼやけます。
そして言葉がぼやけると、相手の心には残りません。

刺さる一言は、いきなり書き始めて生まれるものではありません。
その前に、整理が必要です。

・誰に
・何を一つだけ
・次に何をしてほしいか

この3つが決まっていないままコピーを考えると、どうしても“全部入り”になってしまいます。


「誰にでも」は、「誰にも」響かない

まず大切なのは、誰に届けるのかを決めることです。

「できるだけ多くの人に届けたい」
これは自然な気持ちです。

しかし、「誰にでも」は、「誰にも」響かない。 
ターゲットを広げることは、メッセージの解像度を下げることでもあります。
逆に、届ける相手を決めると、言葉の温度が決まります。

たとえば同じ商品でも、忙しいお母さんに届けるのか、健康を気にする経営者に届けるのか、週末を楽しみたい若い人に届けるのかで、言葉は変わります。

「誰に」を絞ることは、捨てることではなく、届けるための配慮です。


「情報」ではなく、「意味」を伝える

次に大切なのは、何を一つだけ伝えるかです。

機能やスペックを並べるだけでは、なかなか心は動きません。

機能は、商品やスペック。
便益は、顧客が欲しいもの。
意味は、顧客が求める未来。

つまり、発信で大切なのは、「何があるか」ではなく、「それによって相手にどんな意味が生まれるか」です。 同じ商品でも、言葉の向きが変わるだけで、価値の伝わり方は大きく変わります。


心を動かす言葉には、発見と共感がある

たとえば、
「未来へ挑戦。」
「地域とともに。」

このような言葉では、心は動かない。

どれも間違ってはいません。
でも、どこかで見たような言葉。

心を動かすコピーには、発見と共感があります。

「そういうふうに言われたら、たしかに、その商品が欲しくなる」
そんな気づきをつくる言葉です。 


コピーは、常識と芸術の間にある

セミナーでは、豆腐を例にして、コピーの位置を説明しました。

「この豆腐は白い」

これは見ればわかる常識です。

一方で、意味が遠すぎる表現は、伝わりにくくなります。大切なのは、常識すぎず、遠すぎず、相手が「確かに、そうかも」と思える場所を探すことです。 

コピーは、ただ目立てばよいわけではありません。
相手の中に、発見と納得を生むことが大切です。


発信前に立ち戻る、4つの問い

セミナーの最後には、発信前のチェックリストも紹介しました。 

□ 相手に「一つだけ」思ってほしいことは何か?
□ その言葉は、相手の頭に「絵」を描けるか?
□ この言葉を、この場で、この人が言う意味があるか?
□ 受け手はこれを見て、次に何をするか?

この4つを確認するだけでも、発信の精度は変わります。
特に大切なのは、最後の問いです。伝えることは、ゴールではありません。

相手の頭の中に意味が届き、感情や判断、行動に変化が生まれてはじめて、発信は機能します。


おわりに

心を動かすコピーは、言葉のセンスだけではなく、価値の整理から生まれます。
整理できているから、発見があり、共感が生まれ、行動につながる。 のもおすすめです。

発信で迷ったときは、いきなり言葉を探すのではなく、まず「誰に」「何を一つだけ」「次に何をしてほしいか」を整理してみてください。


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